睡眠時無呼吸症候群 (SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS :Sleep Apnea Syndrome)とは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、眠り出すと一時的に呼吸が止まってしまう病気です。

呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下する為、目が覚めて再び呼吸し始めますが、眠り出すとまた止まってしまいます。

これを一晩中繰り返す為、深い睡眠がとれなくなり、日中に強い眠気がきます。

酸素濃度が下がる為に心臓の動きが強まり、高血圧となります。

酸素濃度の低下により、動脈硬化も進み、心筋梗塞脳梗塞を起こしやすくなります。

さらに睡眠不足によるストレスにより、血糖値やコレステロール値が高くなり、さまざまな生活習慣病やメタボリックシンドロームが引き起こされます。

睡眠時無呼吸症候群患者は、約50万人と言われていますが、そのうち適切に治療を受けているのは1割程度と言われています。

潜在患者を含めると数百万人もの方が抱えている病気です。

周りの人にいびきや無呼吸を指摘されたら、早めに専門医療機関を受診することをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状

  • いびき
  • 日中の眠気や倦怠感
  • なかなか寝付けない(入眠困難)
  • 不眠
  • 夜間頻尿(夜に何度も目が覚める)
  • 起床時の頭痛やだるさ
  • 起床時の血圧が高い
  • ED
    など

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主な合併症例

睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、健常人と比べて交通事項の発生リスクが7倍に上るといわれている報告があります。
日中の眠気が原因で、産業災害・仕事上のミス・学業不振の原因となる事も!

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  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 糖尿病
  • 心臓疾患
  • 肥満
  • 脳梗塞
  • 腎不全
  • うつ
  • 慢性心不全

    など

睡眠時無呼吸症候群の種類

1.閉塞性睡眠時無呼吸症候群

仰向けで寝た場合、舌根(下の付け根)や軟口蓋(口腔の億にある柔らかい部分)が重力により下がってきます。

これが原因で気道を圧迫して狭くしたり(低呼吸)、塞いでしまったり(無呼吸)することがあります。

いびきは狭くなった気道を空気が通る時に鼻やのどの粘膜が振動することで生じる音なので、眠っている間によくいびきをかくと言われる人は、この閉塞性睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いです。

2,中枢性睡眠時無呼吸症候群

何らかの原因で脳からの「呼吸せよ」という信号が一時的に停止する為、呼吸筋への刺激が無くなって無呼吸になる状態です。

どのような仕組みで起こるのか、まだ十分な解明はされていない場合が多いです。

3,混合性睡眠時無呼吸症候群

閉塞性睡眠時無呼吸症候群と、中枢性睡眠時無呼吸症候群の症状がミックスされた状態です。

睡眠時無呼吸症候群の診察と検査の流れ

一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上、または、睡眠1時間当たりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上の場合、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

検査には、簡易検査(携帯型ポリソムノグラフ検査)を使用します。

ご自宅で簡単に検査ができます。

睡眠時無呼吸 図

※ 検査器のお届けから回収までは、検査業者が担当します。

睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群の治療方針は、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数を基準として変わります。

以下では睡眠時無呼吸症候群に対して行われる治療をご紹介します。

1、減量

閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、肥満が最大の原因であることが分かっています。

減量に成功すれば、症状も軽減するとの報告もあります。

肥満の方は、他の治療を受けると同時に、ダイエットにも取り込むことが推奨されます。

2、CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸療法)

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)とは、眠っている間の無呼吸を防ぐ為に、必要に応じて空気を送り込んでくれる小型の人工呼吸器です。

装置からホースとマスクを経て、気道へ空気を送り続けます。

その為、常に圧力がかかっているので、気道がふさがれなくなる治療法です。

CPAPを装着して眠ることで、劇的な効果を感じる事ができる患者様もいらっしゃいます。

診療にかかる費用

診療項目
SAS検査:携帯用検査装置と判断料 2,700円~
CPAP 4,050円~

保険の適応基準(以下の項目に該当の方)

  • 無呼吸低呼吸指数(AHI=1時間当たりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数)が40以上の患者様については、日中の傾眠、起床時の頭痛などの自覚症状が強く、日常生活に支障を来している方が対象となります。

  • 日中の傾眠、起床時の頭痛などの自覚症状が強く、日常生活に支障を来している方
  • 睡眠ポリグラフィー上、頻回の睡眠時無呼吸が原因で、睡眠の分断化、深睡眠が著しく減少または欠如し、持続性陽圧呼吸法により睡眠ポリグラフィー上、睡眠の分断が消失、深睡眠が出現し、睡眠段階が正常化する症例

診察受付時間

 

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